晴れるや主催「第１１期パイオニア神挑戦者決定戦」ベスト８高木遊馬さんの青白コントロールを考察します。
高木遊馬さんの青白コントロールは前回のパイオニア神挑戦者決定戦でもベスト１６に残り本サイトでも取り上げさせていただきました。
高木悠馬さんが使用した青白コントロールを考察していきたいと思います。 続きを見る
第１０期パイオニア神ベスト１６青白コントロール考察
メイン採用：カウンター14枚。《放浪皇》も含めて除去:6枚。
通常はカウンター10枚程度、除去10枚程度でバランスを取るレシピが殆どです。カウンター14枚は異常なまでに多いです。パーミッションデッキの枚数です。
除去は着地誘発や死亡誘発に弱く、さらに最近の白の除去が弱くなかなか低マナで高マナを除去できるようには作られていません。
その点、カウンターであれば着地誘発、死亡誘発も発生せずに2-3マナで相手のスペルに対応することができます。環境が遅ければ確定カウンターこそが最強なのは、昔からの根本原理です。
《偉大なる統一者、アトラクサ》が着地したら除去しても負けですから、着地前にカウンターに頼るほかないのです。
《至高の評決》不採用 《太陽降下》３枚 採用
このレシピは通常では3〜4枚は採用されている《至高の評決》が不採用です。代わりに《太陽降下》3枚 《告別》1枚を採用しています。アグロデッキに5マナ《太陽降下》は間に合わないこともありますが、《太陽降下》には追放であったり、クリーチャーが付いてくるというメリットもあります。ミッドレンジや死亡誘発を率いる『緑単信心』、墓地から戻ってくる『アブザンパルヘリオン』『イゼットフェニックス』には有効的です。アグロ少なめの遅い環境であるとメタを読み切った結果だと思います。
《記憶の氾濫》4枚 採用
悪口を言うと2枚手札を加えるドローカードです。盤面には何も影響を与えません。しかし、カードアドバンテージ差で勝ちを大きく近づけてくれます。インスタントタイミングの《ドミナリアの英雄、テフェリー》みたいに感じるときもあります。まるでエンドカードの役割を担っています。
遅い環境であれば、すぐに盤面に影響を与える必要はないので環境次第で有り有りの有り。
《サメ台風》メイン1枚 サイド３枚 採用
《記憶の氾濫》と比較すると《サメ台風》は序盤にサイクリングでトークンが出てきてブロッカーを出すことができます。終盤であれば巨大なサメトークンを出してゲームを終わらせることもできます。有効に使える期間が長く融通が効くカードです。それを減らして中盤以降に強い《記憶の氾濫》を優先したということになります。
サメトークンはメインだとすぐに対処されてしまいます。《サメ台風》はサイドからが強いですので、理にかなった採用の仕方と言えるでしょう。
《灌漑農地》《ラフィーンの塔》タップインは計6枚
これも環境が遅いので安定性を重視して、増やしたと思います。4枚〜6枚が採用検討枚数です。
土地２６枚採用のときに、６枚とは確率上は土地を５枚引いてそのうちの１枚がタップインである確率です。
《アーデンベイル城》《ヴァントレス城》２枚づつ採用。
１枚づつの採用が良く見られますが２枚づつの採用です。これも環境が遅いことを予想しての採用だと考察できます。
サイドボード《邪悪を撃ち抜く》
『ラクドスミッドレンジ』相手だと《黙示録、シュオルドレッド》《鏡割りの寓話》のどちらにも対応できます。『エニグマファイヤーズ』にも有効的です。
サイドボード《一時的封鎖》3枚
《至高の評決》が不採用の代わりに《一時的封鎖》が3枚も採用されています。クリーチャーだけでなくパーマネントも追放できます。《至高の評決》より1マナ軽い点が何よりも強いです。『ボロス招集』には何より刺さります。
サイドボード《減衰球》２枚
緑単信心 ロータスコンボ イゼットフェニックス これ一枚で完封できる場合よりも割られて終わる場合のほうが多いです。過信するのは危ないですが、強力なサイドカードに変わりありません。
《敬虔な新兵、デニック》２枚
『アブザンパルヘリオン』に効くサイドです。《絆魂 飛行 ２/３ 降霊》 なのでカードアドバンテージを稼ぎアグロ相手には良いブロッカーになります。
『白単人間』『２種のスピリット』『ラクドスミッドレンジ』『青白コントロール』ミラーマッチ とサイドインできるマッチは多いです。別の記事で詳しく書きましたのでそちらをご覧ください。
まとめ
環境が遅いことを見越して、採用枚数を変更した青白コントロールでした。ただし、《ドビンの拒否権》はメインサイド合わせて４枚採用していますので、各種コンボデッキやコントロールデッキに対する意識は強いように感じます。この大会では別の《沈黙》入りの青白コントロールが優勝していますので、そちらも考察していきたいと思います。
高木遊馬さん また頑張ってください。応援しています。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
