2点クロック、2点ブロック除去、カードアドバンテージ源、と2マナで何役もこなすパワーカードです。
世界選手権21で優勝した高橋優太さんのプレイヤー・スポットライト・カードです。フェアリーの顔面が高橋優太さんになっています。
かつてここまで顔面がはっきりとわかるプレイヤー・スポットライト・カード(インビテーッショナルカード)があったでしょうか。イラストの出来は上々と伺えます。
プレイヤー・スポットライト・カード(インビテーショナルカード)は例外なくパワーカードであり、使われること請け合いです。
まさしく世界チャンピオンの顔に泥を塗ることはできないので、「機械兵団の進軍」を代表するカードになると思います。
日本語《フェアリーの黒幕》英語《フェアリーマスターマインドFaerie Mastermind》熱い熱い一枚です。
開発秘話は(M:TGwiki)で読めますのでどうぞ。
カード性能
2マナ 瞬速 飛行 2/1
2ターン目は色の性質上、カウンターを構えて相手の3マナアクションに干渉したいです。
《フェアリーの黒幕》は瞬速があるので相手のターンエンド時にマナが余ればプレイできる便利屋さんです。
相手のPWをけん制することもできます。自分から能動的にプレイできるのがコントロール的にはとても偉いです。
対戦相手の2回目のドローに便乗して自らドロー
手札に差がつかないため対戦相手のカードアドバンテージの獲得を無効化しているようなものです。
もちろん瞬速で場に出て、そのあとも場に残ることでテンポアドバンテージ的にもよい働きをします。
4マナお互いにドロー「俺は2枚、お前は1枚な」
相手のターンエンド時に起動すれば、相手は通常ドローと合わせて2枚目になるので、上の能力により
ジャ〇アン「俺は2枚、お前は1枚ドローな」。つまり、1枚分のカードアドバンテージ得になります。
1枚分のカードアドバンテージにとどまらぬ活躍
青白コントロールではカードアドバンテージを稼ぐパワーカードが多く採用されています。
さらに、2枚引くということはその2枚の内1枚が「除去」「カウンター」であれば相手のドローした1枚に対応することはとてもたやすいです。
そういった意味で、1枚分のカードアドバンテージですが終盤にパワーカードを引いた場合1枚以上のアドバンテージがあります。
自分だけ1ドローするよりもはるかに強いです。
《概念泥棒》と比較
EDHでよく使われるカードですね。能力は《概念泥棒》の方が上位ですが、マナが支払いが大変です。
《概念泥棒》は相手のカードアドバンテージを打ち消して、自分のカードアドバンテージにする。
《フェアリーの黒幕》は相手のカードアドバンテージを自分もドローすることで打ち消す。
《フェアリーの黒幕》は青無なので、使い勝手が良いです。
《厚かましい借り手》と比較
《厚かましい借り手》も1枚でバウンスと飛行3点クロックとしての役割を果たしました。しかし、2役をするには実質は5マナ必要であり、さらに飛行だけしかブロックできないことから疑似的な除去としては働きませんでした。
《フェアリーの黒幕》は2点クロックとして働き、同時に場に出ているだけでドロー源にもなります。さらに、クリーチャーをブロックすることで、2点除去としても働きます。2マナでどれだけ働くのでしょう。少なくとも1日8時間以上、1週間40時間以上は働いています。
一枚で完結しているコンボ
よく見られた《覆いを割く者、ナーセット》《ガイアー岬の療養所》の2枚コンボです。現在もモダン・パイオニアで使用できます。
《フェアリーの黒幕》は1枚で似たような能力を持っています。
この2枚コンボは
シン・ジャ〇アン「一緒に1枚ディスカードしよう。そのあと俺だけ1枚ドローするけどな。」つまり1枚分のカードアドバンテージ得です。
《フェアリーの黒幕》より2枚コンボの方がロックの可能性があり強力ですが、1枚分のカードアドバンテージ得なのは変わりません。
・《覆いを割く者、ナーセット》と似ている能力:常在能力は対戦相手のカードアドバンテージの獲得を自分もドローすることにより相殺できます。
・《ガイアー岬の療養所》と似ている起動型能力:4マナ起動型能力ですが。
そのふたつが2マナで瞬速で出てくるわけですから、弱いわけがありません。
パイオニア環境
受動的ドローさせてくれるカード(2枚目を引くカード)
《税血の収穫者》《勢団の銀行破り》《ロークスワイン城》《ドミナリアの英雄、テフェリー》《サメ台風》《夢さらい》《検閲》《灌漑農地》《ラフィーンの密通者》《帳簿裂き》《ビヒモスを招く者、キオーラ》《霊体の船乗り》《執着的探索》《形成師の聖域》《命取りの論争》《熟読》《選択》《考慮》《宝船の巡航》《弾けるドレイク》
カバーしているカードの幅が広いので、高い確率でカードを引くことができます。
瞬速で出たときは、ドローできますがそれ以降は相手も回避するプレーをしてくるので、おそらく受動的ドローは1枚までになりそうです。
《鏡割りの寓話》
【第Ⅱ章】は捨てる枚数を決める前に、スタックで《フェアリーの黒幕》を出さないといけないので、残念ながらけん制にしかなりません。
《ドミナリアの英雄、テフェリー》
相手が出した《ドミナリアの英雄、テフェリー》でカードアドバンテージ差が出なくなります。それどころか忠誠値すら溜まりません。テフェリーキラーとなります。
能動的にドロー
4マナ支払えば1枚分のカードアドバンテージなので、別に相手が2枚目を引くプレイをしてこなくても、こちらから引かせてあげればいいのです。
これが出来ることがこのカードの強みです。
《ヴァントレス城》を使うなら《フェアリーの黒幕》の4マナ起動の方がカードアドバンテージは得られます。
青白コントロールに採用する場合
《サメ台風》を何枚か減らして、《フェアリーの黒幕》を採用
《サメ台風》はマナが高いために、使いづらいマッチがいくつかあります。
どちらも終盤で場に残ればゲームを決めるだけのパワーがありますので、序盤から使える《フェアリーの黒幕》の方がいい気がします。
ただ、今まで負けるゲームを何回もひっくり返してくれた《サメ台風》を簡単には手放せません。何枚か残しておきたいな。
《サメ台風》は1枚目が一番強く2枚目以降は少し価値が下がることから1枚残しなんてどうですか。
まとめ
プレイヤー・スポットライト・カード(インビテーショナルカード)は例外なくパワーカードで使われなかったことはありません。
《フェアリーの黒幕》1枚で何役もこなすバイタリティー溢れた1枚です。期待せずにはいられません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
追記:パイオニアの大会で使用してみました。
相手の除去が手札で腐らない
相手の除去を腐らせたい青白コントロールですが、相手の除去の的になる《フェアリーの黒幕》。
過去には《ヴリンの神童、ジェイス》といった的になってもなお使われる強いクリーチャーもいましたので、まだまだ試行錯誤する余地があります。
4マナ起動型能力にスタックで除去される
相手からしてみたら当たり前の対処の仕方ですが、スタックで除去されると、お互いに1ドローで終わります。
パワーカードであることは間違いない
相手からしてみたら除去しておかないと負けるカードなので除去されます。それだけなんです。
ラクドスミッドレンジは《フェアリーの黒幕》を相手が使っているとサイド後に除去を全抜きして、ハンデス8枚体制を取りにくくなります。
それでもなおハンデス8枚体制をサイド後にしてきたら、相手の除去がこちらのパワーカードを捌けなくなり全体的に見たらよい感じです。
除去を多く積んでいるデッキ相手には除去に起動型能力のスタックを積んでもいいです。
また、相手の能動的ドローに合わせて場に出してもいいです。
コンボデッキ相手には開始2ターン目に2点クロックとして場に出してもよいです。少し使い方を考察していけば十分に強いと感じました。
相性が良いカード
完全に思いつきのレベルです。試してみないとわからないので、また追記します。
《黎明起こし、ザーダ》
起動型能力が2マナで使用できます。どのみち《孤児護り、カヒーラ》は《フェアリーの黒幕》が条件に満たないので使えません。相棒は採用するだけでカードアドバンテージになります。試してみる価値はあります。
《オジュタイの命令》
昔々、《ヴリンの神童、ジェイス》をリアニメイトすることができるカウンターとして使われました。《フェアリーの黒幕》もリアニメイトできます。
しかも、インスタントタイミングで戻ってきます。
除去されてもこちらが、アドを稼ぎに行けます。試してみる価値はありそうです。
《ドミナリアの英雄、テフェリー》奥義
奥義が出たら、たくさんドローできるので相手の場がすぐに更地になっちゃいますよ。
《第三の道のロラン》
《フェアリーの黒幕》の起動型能力は4マナが重くなかなか能動的にカードアドバンテージを得ることができません。しかし《第三の道のロラン》であれば、タップ起動型能力でカードアドバンテージを得ることができます。